我が家のある町内には自動販売機って1カ所しかありませんでした。ある植木屋さんのお宅の駐車場内に自宅用っぽく置かれています。ところが昨年、路地に面したお屋敷の裏門に目にも鮮やかなブルーのコーポレートカラーをまとった自販機が出現しました。そのお屋敷は草木豊かなこの町内でも屈指の美しい庭と生け垣を持つお宅で、よもやそこにこんな破廉恥な物体が置かれるとは(じつは御当主が他界され、ご遺族は転居されて空き家になってしまったのです)。ご近所の奥さんも「目が痛い」というほど周囲と不釣り合いな色彩です。まちなかでは見慣れてる色だけれど、この環境で見ると激しく違和感を感じます。このあたりは県によって風致地区に指定されています。風致地区とは緑と調和するべき地区という意味だそうで、建物は色彩が規制されています。でも自販機は規制対象外なのです。
じつは鎌倉の鶴岡八幡宮と大仏の近辺にある自販機は景観カラーが義務づけられています。どの飲料メーカーの自販機でも薄いベージュに塗装されています。この自販機も景観カラーに塗り替えて欲しい。そこで、この自販機の管理会社に電話してそう言ったら「規制区域外は難しい」とにべもない。あきらめるしかないのか。
ところがそれから約半年後の先月になって、県が管轄していた風致条例の運用が鎌倉市に移管されることになり、新たに内容を見直すことになったという話をききました。そして今、市の案に対して市民の意見を募っているそうです。おお、だったら自販機のいろを規制してくれ。風致地区内では自販機は景観カラーにしてくれ。さっそく市民の意見として(パブリックコメントというそうです)市のHPを通じて担当部署にメールしました。受け入れてくれるでしょうか。