海のアート展ワークショップ開きます

由比ヶ浜の景観ワークショップをこれまで4回行ってきました。今月末、5回目を開きます。今回のテーマは「みんなでつくる海の写真アート展」というものです。
これまではすべて由比ヶ浜商店街を対象にまちなみを考えるワークショップでしたが、今年は由比ヶ浜海岸を対象にして、海の景観をもう一度よく見てみようという企画です。

東日本大震災後、津波の被害をどう防ぐかが鎌倉でも盛んに議論されています。海沿いのエリアは現在は風致地区に指定されて高さ10m以下に規制されていますが、避難建物にするために、高層マンションを建てるべきだという意見も一部では出ているようです。
また、漁業従事者の不便解消を図るために新たに漁港を建設してはどうかという議論もあります。すでにコンサルによる調査、提案が出されています。
そうした安全性、利便性も将来の鎌倉のために大切ですが、景観もまた将来にのこしていかなければいけない大切な資産です。

そんなわけで、海辺の景観を再認識するためのワークショップですが、当日は固いこと言わず、みんなで工作して楽しむイベントです。海で写真を撮って、大きなポスターにしてもらい、それに落書きしたり色紙を貼ったりして工作します。会場に展示し、冊子にして配ります。小学生から大人までどなたでも参加してください。

■名称:由比ヶ浜景観ワークショップ みんなでつくる海の写真アート展
■会場:まちの駅鎌倉(由比ヶ浜2-4-41)由比ヶ浜通りの江ノ電踏切わき
■日時:2012年1月28日(土)10:00〜17:00、29日(日)10:00〜17:00
■料金:無料
■問合せ:電話かメールで。080-4409-6350(冨永)tominaga.h.aa@m.titech.ac.jp
■主催:(社)ひと・まち・鎌倉ネットワーク、共催:東工大熊倉研究室、後援:鎌倉市

 

ラジオ

ラジオをよく聞いています。朝はNHKのAM放送を聴きながら支度をし、帰宅後もずっとラジオがかかっています。事務所での仕事中は会話は気が散るので鎌倉FMのDJなしジャズ番組をかけることが多いです。ただし、模型などの手作業をするときはナビゲーターのおしゃべりに耳を傾けたくなります。
震災後はラジオの有効性が見直されているようですね。そういえば昨日は放送中にいきなり地震警報の“トレイン、トレイン”(と聞こえる)が鳴って緊張しました。東北の被災地でボランティアの若者がコミュニティラジオ(地域のFM局)を担っている特集をテレビでみましたが、私が子どものころはラジオはメジャー局しかありませんでしたから、今はずっとラジオが身近なものになっている気がします。
むかし観た映画「アメリカン・グラフィティ」で主人公の若者たちが住んでいる小さな町に小さなFM局があって、ウルフマン・ジャックそっくりのDJが音楽と一緒に主人公たちの電話による伝言を逐一伝えるシーンがあって、アメリカには町ごとにラジオ局があるのか、とあこがれました。
中学生の頃、海外短波放送を受信してレポートを送るBCLという趣味を楽しんでいました。放送局から「ベリカード」というオリジナルの確認カードが返送されるのです。当時、外国と手紙をやりとりするのはとても国際的行為でどきどきしました。
大学生のとき、バイト先の設計事務所の近くに有名なデザイナーが設計したバーがありました。「Bar Radio」という名前です。かっこいい名前だと感心しました。
先週、長年使っていたラジオが鳴らなくなったので開けてみたのですが、原因はわかりませんでした。チューニングダイヤルが選局目盛りと糸でつながっていてアナログ感にあふれていました。直してくれるところがあるといいのですが。

ちょっと新しい正月の風景

正月三が日の鎌倉は例年より人出が少なかったような気がします。でも例年にないイベントがいくつかあり、新たな正月風景に触れました。さかいクリニック前での東北支援バザーでは、支援企画の女川カレーや仮設住宅で制作された古布草履などがならび、人々が足を止めていました。スリランカ紅茶屋のLENTEEでは道にスリランカちょうちんを出していました。日本の七夕かざりと提灯が合体したような伝統的なアイテムだそうです。また、いつもは鎌倉野菜を直売している農協市場は震災支援のライブ会場になっていました。野菜の代わりにCDやお菓子がならんでいて、たくさんの人が集まっていました。
そうした新しいイベントを回った後、例年通り八幡宮の屋台をひやかして帰ろうとおでんの屋台をのぞきました。すると店主はなんか素人っぽい夫婦で、聞けば普段は新橋で食堂をやっていて、いわゆるテキ屋さんではありませんでした。ご主人は、うまいよーではなくて、「おいしいですよー」と礼儀正しく呼び込みをしていました。なんか町内会の屋台みたい。これもちょっと新しい正月の風景でした。

年のはじめにあたって

あけましておめでとうございます。
今年のお正月は家族で過ごす人が多いと報道されています。我が家も今年は9人で過ごしています。おおみそかはみんなで紅白を見て、年越しそばをたべて、東京生まれの5才の甥っ子は火鉢で餅を焼きながら、「このしはいつきえるのさ・・・」と江戸っ子らしい口をきいてみんなを笑わせています。我が家はLDはなくて板張りの茶の間が団らんスペースなので、座卓の周りに詰めれば何人でも座れます。座卓を足せば宴会もOK。ひとが集まりやすい設計の家といえます。
家族をデザインすることはできませんが、家族が楽しく過ごす家をデザインすることは建築家には可能です。また、家と同じように、地域が楽しくなるようなまちづくりをしていきたいと思います。