ひとりサマータイム・ブルース

今年の夏は暑かったですね。とても暑いことを酷暑といいますが、この調子で残暑がつづくなら残酷暑ですか。
当事務所はエアコンがありません。築五十年の古民家を借りて事務所にしているのですが、無くてすむなら建物に余計な工事はしたくないのでエアコンをつけていないのです。
この古民家で仕事をしはじめて今年で7年目になりますが、夏場はすべてのふすまをはずして窓を全開にして風をいれながら仕事しています。扇風機、うちわ、すだれ、風鈴、冷えた麦茶に蚊取り線香といった「日本の夏」を地でいっています。さすがに日中のお客様との打ち合わせは喫茶店ですることもありますが。
しかし今年のお盆前後の暑さは例年にないものでした。温度計で室温を測ってみると8月12日の午後1時過ぎに室温が34.1℃でした。この日は四万十市で41.0℃の日本最高記録が出たましたね。こうなると作業効率はがくんと下がるので、いっそ昼寝しようと思ったのですが、暑すぎると眠れない。昼寝の習慣がない日本人が暑いからって急にスペイン人みたいになれませんね。
そこで、昼の作業停滞分をおぎなうため、早朝に仕事することにしました。5時に事務所に来て朝飯前にひと仕事することにしたのです。するとこれはさすがに涼しくて、とてもはかどります。いつものバイクでなくジョギングでまだ明けやらぬ町をひとり走ってくるのも気持ちがいい。8時にいったん帰宅して家族といっしょに朝食をとってまた事務所にもどります。終業はこれまでどおり7時です。帰宅してまた家族と食卓を囲みます。夕食後は急激に睡魔に襲われ10時前には寝てしまうのでテレビも見ません。
ようするにこれは私の一日が3時間ほど前にずれているということで、つまり外国でいうサマータイムではないですか。ひとりでサマータイムしてたわけですね。ひとりサマータイム・ブルース。イエイ!