建築や橋などを布で梱包する作品で知られるクリスト。彼の次のプロジェクトである「オーバー・ザ・リバー」が2015年の夏に実現する予定です。場所はアメリカのコロラド州。タイトルどおり、川面の数メートル上に天幕のように布を張るもので、対象流域は約65kmで布の長さは合計約10km。布の下を川下りしながら透けて見える空や雲を眺めて楽しめるそうです。
このプロジェクトは1992年から進めているもので、当局の許可を取るのに長い年月と数億円の経費がかかっているそうですが、昨年、やっとその許可が下りたそうです。クリストの作品としてもこれまでにないスケールの大きさで、しかも今後計画されているプロジェクトはこれと「マスタバ」だけらしい。マスタバはまだ実現の目処がたっていないので、もしかしたらオーバー・ザ・リバーがクリストの最後の実現作になるかも。日本で唯一実現した1991年の茨城の「アンブレラ」も見ていないので、ぜひ今度は実物を見に行きたい。地元の環境保護団体が反対しているらしいけど、ちょっとの間だけなんだから大目にみてくれないかな。