保育園きぼうのつばさ


新しい保育園のかたち、ビル型保育園。保育園なのに5階建てです。
駅近の商業地域に建ち並ぶマンションの居住者の利用しやすさというニーズに応えようとすると、限られた広さの敷地で高層化せざるを得なくなります。そこでは快適性と安全性とが同時に求められます。


この保育園では地上の園庭がないかわりに、屋上をルーフガーデンにしています。また、保育室には広いバルコニーがついています。安全のため、それらを樹脂 入り木材の柵で囲みました。屋上ルーフガーデンは手動回転式ソーラーパネルに覆われていて、季節によって羽の角度を調節して日陰を作ったり、日当りをよく したりすることができます。デッキと柵につかわれている樹脂入り木材はあたたかさと耐久性を兼ね備えています。

保育室の床はヒノキの無垢板で、ハイハイする赤ちゃんから走り回る年長さんまで、安心して活動できます。壁はホタテ貝の粉末を練り込んだ塗装で、有害化学物質を吸着すると言われています。

保育室の他に地域交流のためのホールがあり、イベントや災害時の対応にも使われます。その他、避難設備やセキュリティー対策など都市施設としての性能を備えているビル型保育園ですが、一番大事なことは子どもの育ちを大切にすることです。保育環境を良くすると同時に大事な保育を担う保育士や調理士の働きやすさも重視した設計にしたつもりです。